悶絶っ!! 小腸造影検査の巻

悶絶!!小腸造影検査の巻

先日は、数年前に内視鏡を使って直腸カルチノイドという腫瘍を切除してもらった時の事について書いたのですが、今回は、それから程なくして受けることになったクローン病の検査について書いてみたいと思います。

当時の入院では、主に小腸の状態を調べるため「小腸造影検査」と「カプセル内視鏡」という2種類の検査を受けたのですが、今回はまず小腸造影検査について。

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小腸造影検査って?

小腸造影検査とは、小腸にバリウムを流し込みX線を使って小腸に狭窄(通り道が狭くなってしまっている箇所)や異常な変形、腫瘍などの病変がないかといったことを観察する検査です。

バリウムの注入方法によって「経口法」と「ゾンデ法」という2種類の検査方法があるそうなのですが、この時私が体験したのは「ゾンデ法」と呼ばれる方法。バルーンゾンデという長~いチューブを鼻の穴から挿入し、そのチューブの先端を胃や十二指腸を越えて更に奥の方にある小腸の入口付近まで送り込み、そこからバリウムを注入しながら検査を行うというものでした。

挿入するチューブの太さは、ちょうど自転車のブレーキに使われているアウターチューブよりもう少しばかり太いくらいでしょうか。外観はソフトな感じで柔軟性があるのですが、グニャグニャというわけではなく全体的に適度な張りがあり、先端付近にはチューブの固定とバリウムの逆流を防ぐためのバルーンがついています。まぁ、これを鼻の穴から入れていくわけですが、これがなかなか一筋縄ではいかなかったわけですよ。

カプセル内視鏡だけじゃ駄目なの?

この検査のあとで受けることになるカプセル内視鏡というのは、小型のカメラが搭載されたカプセルをお薬を飲むのと同じように、水と一緒に直接口から飲み込んで、自然な腸の蠕動運動を利用して腸の中を進みながら小腸の内部の様子を撮影していくといった検査で、身体への負担や苦痛がとても少ない内視鏡検査です。

···と、ここでひとつ素朴な疑問が湧いてきます。

例えば、人間ドックで受ける胃のバリウム検査の場合を考えてみると、バリウム検査よりも内視鏡検査の方がより詳しく胃の内部の様子を調べることができるため、内視鏡検査を受けておけばバリウム検査を受けなくても良かったりしますよねぇ。

ということは・・・

カプセル内視鏡を受ければ、わざわざ苦しい思いをして鼻からチューブを入れなくても良くない?

・・・と思ったのですが、そうは問屋が卸さなかった。(この場合は医者かww)

担当医師の話では、腸に狭窄といって通り道が狭い部分ができてしまうことのあるクローン病の場合、途中でカプセルが詰まってしまうと外科的な方法で摘出するより他に詰まったカプセル内視鏡を取り出す方法がなくなってしまうので、予めそのようなリスクを避けるためにも小腸造影検査を受ける必要があるのだそうです。残念。

どんな感じで検査を進めていくの?

全体的な検査の流れとしては以下のような感じで行われました。

前処置

腸の中に食べ物のカス(食物残渣)などが残っていると、検査に影響が出てしまうので、まずは、内視鏡検査の時と同じように、検査当日の朝から経口腸管洗浄剤と呼ばれる下剤を飲んで小腸の中を綺麗にしていきます。

実は、この検査の数日前に内視鏡治療で直腸カルチノイドを切除してもらったばかりで、前々日の夜に少量ですが術後の出血が確認されていたので、そんな時にニフレックを使って出血が酷くなったらどうしようかと、ちょっとビビりながらの前処置でした。

しかし、出血をしてからはずっと絶食状態だったので、小腸の中はスッカラカンだったためか、おかげでニフレックの量は少な目で済みました。ニフレックなどの腸管洗浄剤については、以前に書いた内視鏡検査の体験記などで、頻繁に触れているので、気になった方はまたお時間のあるときにでも、覗いてみてくださいね。

検査着に着替え麻酔をする

前処置が終わると、検査室へ移動して身支度を整えます。

手渡された検査着に何の気なしに袖を通すと、検査技師の方から「あれ?Tシャツ着てるの?たぶん汚れるからTシャツは脱いでおいた方が良いよ。ひょっとしたら、下も脱いでおいた方が良いかも···。」というアドバイスが。

え?ちょっと待ってww
いったいどんなことするの?( ̄▽ ̄;)

とりあえず、鼻からチューブを入れることは事前情報として知ってはいたけど、そこまで汚れるような検査だとは聞いていなかったので、予想外のアドバイスにかなり動揺しましたが、気を取り直して検査着の中のTシャツを脱いで着替え直すことに。ちなみに、なぜ「ひょっとしたら下も」なのかは、検査を受けている最中に知ることになるんですけどねww

身支度を整えて検査台の上に乗ると、検査中に鼻の中が痛くならないように、今度はチューブを通す鼻の中に麻酔をしていきます。左右どちらかを選んで鼻の穴に麻酔効果のあるゼリーをムニュっと流し込まれるのですが、これを鼻水をススる要領で鼻の奥の方へと送り込んでいきます。麻酔が喉の方まで到達して効果が現れてくると、甘味とも苦味とともいえない変な味とともに、ツバを飲み込む感覚に違和感が出てきました。

チューブ(ゾンデ)を挿入していく

さて、ここからは、いよいよ鼻の穴からチューブ(ゾンデ)が入って来ます。

検査技師の方が、ゾンデに潤滑剤を塗りつつ鼻の穴から徐々に奥の方へとゾンデの先端を送り込んでいきます。麻酔が効いているためか、鼻の穴は思っていたよりも痛くはありませんでした。また、チューブの通るルートが鼻の穴経由なので嘔吐反射もそれほどキツくなく、検査技師の指示に従いながらうどんを飲み込む要領でチューブの先端を食道へと誘導していきます。

これはひょっとして楽勝なんじゃないか?・・・と思った矢先に悪夢は突然襲って来ましたww

「いきますよ~。」と言ったか言わないかといううちに、グイッと押し出されたゾンデの先端が気道の方へ直球どストライクでスムースイン。途端に、この世の物とは思えない声をあげて咳き込むのですが、当然ゾンデが後退しない限り反射は止まらないので悶絶状態が続きます。

あまりの苦しさに、強く目を閉じ過ぎてしまい瞼は裏返り、身体はくの字に折れ曲がり硬直状態。そんな、地獄のような患者の様子とは裏腹に、意外にも冷静な検査技師は「はい、我慢してくださいね~」と爽やかさ満載。無情にもこの後、ゾンデの先端が食道に入っていくまで、この地獄が繰り返されるのです。流石に、3回目くらいになると苦しさよりも苛立ちの方が先に立って来ていましたけど、こればっかりはどうにもしようがありません。

序盤で体力を使い果たしてしまった私は、その後はグッタリの状態だったのですが、ゾンデは内視鏡カメラのように先端部分の向きを自由に操作することができません。そのかわりに、患者側が身体を回転させて体位を変えることで徐々にチューブを消化管の奥へと進め、そのまま胃や十二指腸を越えて小腸の入り口まで送り込んでいきます。

途中、消化管の曲がり角などでは、どうしてもゾンデの先が胃や腸の壁をつっ突いたり擦ったりするので、そのたびにチクチクとした痛みを感じましたが、なんとか終点の小腸入り口まで辿り着くことができました。

バリウムを注入しながら検査をする

さぁ、苦しみながらもゾンデの先端が小腸の入り口まで到達し、ここからが検査本番です。正直、ここから先は人間ドックで受ける胃のバリウム検査によく似ていて、シリンジを使って少しずつバリウムを小腸へ注入しながら、検査技師の指示に従いながら仰向けになったりうつ伏せになったりと身体の向きを変え、お腹を押してみたりしながら腸の壁にバリウムを付着させX線撮影をしていきます。

小腸は長さがあるので、胃のバリウム検査に比べると、結構な量のバリウムを注入されたのですが、お腹の張りはそこまででもなく、苦しくて耐えられないといったことはありませんでした。そのため、検査前半の苦しさに比べれば、後半はそこまでといった印象でした。

しかし、検査中のお腹の張りや痛みなどは、その人その人の病状によって個人差があると思うので、もしもそのような症状が現れた場合は、我慢せずに検査技師に伝えましょうね。

ひとしきり腸の様子を観察してX線撮影をしたあとは、ゆっくりとゾンデを後退させ引き抜いたら検査終了です。検査が終わったあとはもうヘトヘトで、顔と髪の毛は白い鼻水と唾液でベトベトで確かに汚れるし、噂通りのなかなかハードな検査でした。

検査中は痛い?苦しい?

今回の検査を受ける前に、同じように小腸造影検査を受けた方のブログをいくつか拝見していたのですが、人によってはそれほど苦しくなかったという方もみえる一方で、私のように悶絶級の苦しさを味わってみえる方もみえました。やはり、検査の辛さは検査技師の技術の差もあると思いますが、検査を受ける患者側の感じ方にも個人差があるように感じましたし、検査技師と患者の息が合うか合わないかということによっても、だいぶ変わってくるのではないかと思います。

また、検査中の痛みに関しては、ゾンデが胃や十二指腸などの消化管の中を通っていく時の痛みが少しあった他に、鼻の麻酔が切れてくる検査後半に掛けて鼻の奥の方が擦れて痛くなってくることがありましたが、全体的に痛みよりも寧ろ苦しさが際立つ検査でした。

ただ、鬼門となる喉頭蓋の部分を越えてしまえば、あとはそれほど恐れることはないと思いますよ。まぁ、またやれって言われたらきっと憂鬱になると思うけど・・・ww

検査を受ける時のコツと気を付けたいこと

どんな検査にも、それなりに辛いことが付いて回るものなのでコツなんて物はないと思いますが、強いて自分が予め知っておくと良かったなと思ったことがいくつかありました。

ツバは飲み込まない

検査序盤に、ゾンデが喉頭蓋を通過して食道に入ってからも、口の中に溜まったツバを飲み込むと殆どの場合咳き込んで苦しむことになります。そのため、少し気持ち悪いかもしれませんが、唾液はある程度溜まったら口から外へ吐き出してしまいましょう。おそらく検査中は、口の横に吐き出された唾液を受けるための吸水シートや受け皿などが用意されていると思いますし、その旨を伝えれば対応してもらえると思います。

検査の終盤はガスの解放に注意

また、検査を続けていると、注入されるバリウムと空気に押されて消化管の中のガスが押し出されてくるのか、時折ガス(オナラのことね)を放出したくなることがあります。

この時、ゾンデの先端部分はバルーンがバリウムの逆流を防いでくれるので問題はないのですが、下流側はバリウムの流れるままになっているので、気を抜いていると人によっては検査中に下(肛門)からバリウムが出てきてしまう方もいるそうなので、もしもガスを放出したくなった時にはどうかご注意を。

なるほど~、それで検査着に着替える時に「ひょっとしたら下も」って言ってたわけね。

それ、はやく言ってよ~ぅww
危うくバリウムを漏らすとこやったわっ!!( ̄▽ ̄;)

検査時間はどのくらい?検査の結果は?

正確な時間までは憶えていないのですが、検査室に入って着替えたりいろいろと準備しながら検査が終わって時計を見た時には、だいたいトータルで1時間40分くらいが経っていました。検査の準備に時間が掛かるのと、序盤にゾンデを通すのに苦労したりすることもあるので、全体で考えると半日くらいは掛かってしまうと思った方が良いと思います。

検査の結果はというと、小腸には特に大きな変形や狭窄も見られないし、腫瘍などの気になる病変の影も見当たらなかったということで、このあとバリウムの排出を確認したのち、次なる検査「カプセル内視鏡」へと進むことになりました。

カプセル内視鏡の様子については、また改めて内容をまとめてみたいと思います。


さてさて、なんだか話だけ聞いてるととっても怖い検査のように思えてしまいますよねぇ。私も、この検査を受ける前には、ネットで検索しまくってそれなりの覚悟をして検査に臨みましたが、やっぱり噂通りの辛さでしたww

しかし、担当の医師にも言われたのですが、検査での辛い体験ほどブログの記事になりやすく、その分ネットでも目に付き易いのだとか。確かに、言われてみればそうですし、中にはそれほど辛くなかったという方もみえますし、過剰に怖がり過ぎるのも良くありませんよね。それに、検査を受けて現在の自分の状況を正確に把握することは、これからの治療の上での安心材料に繋がることもあるので、やはり検査は大切だと思います。

それでは、今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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