トヨタ プリウス(ZVW30)のフロントピラーとグローブボックスを取り外す方法

ZVW30プリウスのフロントピラーガーニッシュとグローブボックスを取り外した状態

自動車にカーナビを取り付ける時には、フロントガラスにフィルムタイプの地デジアンテナやGPSアンテナを貼り付けることになると思うのですが、その他にもETCの受信アンテナやドライブレコーダーなどフロントガラス上部には何かしらの機器を取り付けることがよくありますよね。

そんな時、配線の取り回しに頭を悩ませることってありませんか?できることなら、配線の類はスッキリと綺麗にそして目立たないようにしたいものです。

先日、知人の車にカーナビを取り付ける機会があり私も同じようなことで頭を捻っていたのですが、今回はZVW30プリウスを例に、上記のような布線作業の際に取り外すことの多いフロントピラーガーニッシュやグローブボックスの取り外しの手順について書いてみたいと思います。

フロントピラーガーニッシュ(左・右)の取り外し

まずは、フロントピラーガーニッシュに沿ってついているウェザーストリップを手で引っ張って少し外します。ウェザーストリップを外す範囲は、フロントピラーガーニッシュの上端から助手席側のレジスター(エアコンの吹き出し口)のあたりまでで大丈夫です。

ZVW30プリウスのフロントピラーガーニッシュを取り外す手順

次に、ウェザーストリップを外したことでできた隙間から内張りはがしを差し込みフロントピラーガーニッシュの上側を固定しているクリップを外します。

ZVW30プリウスのフロントピラーガーニッシュの上方を固定しているクリップ

浮いたフロントピラーガーニッシュの隙間から中を覗くと、中間のあたりにテザークリップという黒色のちょっと変わった形のクリップが付いているのですが、これはカーテンエアーバッグが展開した際にフロントピラーガーニッシュが外れて飛んで行ってしまうのを防ぐための物なので、絶対に車体側から外さないでください。もしも、取り外してしまった場合は、面倒臭がらずに新品のテザークリップに交換しましょう。万が一の事故の時に、ピラーガーニッシュがエアーバッグの展開する勢いで吹っ飛んできたらケガをしてしまう危険がありますので・・・。

さて、このテザークリップ、そのままでは引っ張ってもピラーガーニッシュから外すことはできず、かといって強引に引っ張ると車体側から外れてしまいます。では、どのようにして外すのかと言うと先端をテープなどで保護したラジオペンチを使ってテザークリップの根元を90度ほど回転させるとフロントピラーガーニッシュから分離させることができます。

ZVW30プリウスのフロントピラーガーニッシュを固定しているテザークリップの外し方

また、下の画像を見てもらうとわかっていただけると思うのですが、このテザークリップの先端は上下で非対称の形状となっていますので、フロントピラーガーニッシュを元に戻す際には、上下の向きに注意しながらテザークリップを回転させるように気をつけてくださいね。

ちなみに、下の画像ではテザークリップを手で持って撮影していますが、次の項で書いているようにホントは一度外したら再使用不可のパーツですのでくれぐれもご注意くださいww (後日にちゃんと新品パーツと交換していますのでご安心を・・・)

ZVW30プリウスのテザークリップ

問題発生

・・・と、ここでひとつ問題が発生。作業をしている最中、フロントピラーガーニッシュの上側のクリップを取り外したら、そのままでは本来外れるはずのないテザークリップがいとも容易くポロリと根元から取れてくるでわありませんか・・・( ̄▽ ̄;)

あとで知人に訪ねてみると、このプリウスは中古で購入したそうで、車検や整備でディーラーに持ち込んだことはなく、付いていたカーナビも購入当初から社外品が搭載されていたのだとか。確かに、よく注意して観察してみると内装のパーツも目立たない所でいくつか付いていない物もあり、リアのハッチにいたってはバックカメラが付いているものの車体側へは配線が来ていない様子・・・。

今時、修復歴のある中古車なんて珍しくもありませんし、今回作業をすることが無ければ何も知らないまま乗り続けていたであろうとも思うのですが、見てしまった以上そのまま見過ごすわけにもいかないので知人には事情を説明し、テザークリップに関しては後日ディーラーで新品の部品を取り寄せたうえであらためて交換することにしました。

中古車は、購入する以前の素性が解りにくく、どこにどんな不具合が潜んでいるかわからないし、特にハイブリッドの中古車の場合、ハイブリッドバッテリーの状態によっては購入後にバッテリーの乗せ換えなども視野に入れなくてはならないため、できる限り信頼のおける業者から購入したいものですね。

グローブボックスの取り外し

さて、お話が横道にそれてしまいましたが、ZVW30プリウスのグローブボックスを取り外すときには、本来グローブボックス左側面に固定されているグローブボックスダンパーのロッドを取り外すはずなのですが、こちらの車両にはそのダンパーが付いていません。どうやら、グレードによっては装備されていないモデルがあるみたいですね。そんなに高価なパーツでもないし標準装備にしてくれればいいのに・・・( ̄▽ ̄;)

ZVW30プリウスのグローブボックス

グローブボックスダンパーのロッドを取り外す手間が省けたので、続いて左右の側面にあるストッパーを片方ずつ外し、グローブボックスを手前に引き出すと外すことができます。

ZVW30プリウスのグローブボックスの左側ストッパー
ZVW30プリウスのグローブボックスの右側ストッパー

ちなみに、外す時にはあまり気にならないので忘れがちなのですが、グローブボックス下の蝶番(ちょうつがい)の部分には4つのツメがあるので、グローブボックスを元に戻す時には先に下側のツメをはめるのを忘れないように気をつけてくださいね。

ZVW30プリウスのグローブボックスの蝶番部分

インパネボックスの取り外し

次に、グローブボックスの上にあるインパネボックスを外していきます。まずは、インパネボックスの左上に付いているNo.1 サイドレジスター(上側のエアコン吹き出し口)から外していくのですが、これは画像のように横から内張りはがしを差し込んで手前にスライドさせるように引くと外すことができます。

ZVW30プリウスのNo.1サイドレジスター(上側のエアコン吹出し口)

続いて、インパネボックスの左側に付いているNo.2 サイドレジスター(下側のエアコン吹き出し口)は、下から手を使って手前に引っ張ると簡単に外すことができます。あとは、両手でインパネボックスを持ち軽く揺すりながら手前に引き出すとインパネボックスが外れます。

ZVW30プリウスのNo.2サイドレジスター(下側のエアコン吹出し口)
ZVW30プリウスのインパネボックス

ここまで外せば、オーディオユニットまでの配線の取り回しや配線の余長の処理など、いろいろと作業の自由度が広がります。その他、作業の途中で邪魔になりそうなパーツがあればその都度取り外していけば良いと思います。

ZVW30プリウスのグローブボックスとインパネボックスを取り外した状態


せっかく高機能なドライブレコーダーなどの機器を取り付けても配線がむき出しでゴチャゴチャしていてはどうにも格好良くありませんし、趣味だからこそ配線の取り回しなどの見えない場所にもこだわってスマートに取り付けたいものですよね。

内装パネルの取り付け方法は、車種によって様々で何だか立体パズルのようですが、最近の自動車の内装パネルは昔の車のような隠しネジなども少なく、作業効率を高めるためにクリップなどで固定されているものも多いので、一度外し方を覚えてしまえば次回以降は簡単に取り外すことができるようになります。

今回ご紹介したプリウス以外の車種についても、内装パネルの取り外し方法はネットを検索すれば情報もたくさん見つかると思いますので是非一度チャレンジしてみてくださいね。それでは、最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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