どうしてもお医者さんとの相性が合わない場合はどうしたらいい?私の場合は・・・。

どうしてもお医者さんとの相性が合わないときはどうしたらいい?

皆さんは、お医者さんとの相性が悪かったことってありますか?相性というよりも意見の相違と言った方が良いでしょうか。単純な人の好き嫌いというのとはまた違って、根本的に合わないという人間の相性という物もあるのではないかと私は思います。

病気の治療を続けるうえで、患者さんとお医者さんとの信頼関係ってとても大切ですよね。お医者さんのことを信頼することができなければ、たとえ病気の治療のためだからといっても他人様に命を預けることなんて到底できません。

さて、超音波内視鏡検査を受けたことで直腸カルチノイド腫瘍の詳細な状態がわかったところまでは良かったのですが、検査後の担当医との面談では先生と私の間で今後の治療方針について意見が食い違ってしまいました。今回は、その時のことについて書いてみたいと思います。

「治療方針」の相違

まず、担当医の先生の意見としては、「今の状態でカルチノイドを切除すると大腸を刺激してしまい、かえってクローン病の症状を悪化させてしまいかねないので、まずはクローン病の治療を優先しつつ寛解期に入ったことを確認してからカルチノイドの切除を行いたい。」ということでした。

それに対しての私の意見は、「クローン病は、おそらくこの先の人生の中で長い時間を掛けて治療を続けていく病気なのだから、当然この先症状が悪化することもあるだろうと思う。それに、いつになるかもわからない寛解期を待つよりも、内視鏡で処置できる大きさのうちにカルチノイドを切除してもらいたい。」といったものでした。

しかし、私の意見に対しての担当医の回答は、「正直、カルチノイドは進行の遅い腫瘍なので半年や一年放置したところでなんの問題もない。それよりも、今度は小腸の状態を見てみたいので次は小腸内視鏡を使ってみたい。」といった感じでまるで取り合ってもらえない様子でした。また、私が「今後の治療については一度かかりつけ医の先生とよく相談してから考えたい。」と答えると、「そんな専門医でもない医師といくら話したところで、これ以上有益な情報は得られませんよ。」とアドバイスされました。

まぁ、実際にはもっと嘲笑を含んだような言われ方だったのですが、今思えばこの一言が転院を決意させた決定打だったのかなと思います。そのときの正直な私の気持ちとしては「なんの保証もないのに、そんなもん(カルチノイドのことねww)半年も一年も腹ん中に抱えて過ごしたくないわ~っヽ( `皿´ )ノ」といったところです。

持つべきものは良き「かかりつけ医」

当時の私は、検査や診察を重ねても一向に治療は前に進む感じがせず、ただいたずらに時間だけを浪費していつまで経っても出口どころか底さえ見えない状況に、正直、精神的にかなり参っていました。

後日になり、かかりつけ医の先生に事情を説明したところ、「そもそも、病気を良くするために病院に通っているのに、精神的に追い込まれるくらいならそんなに無理してまで診察を受けなくてもいいよ。紹介状ならいくらでも書いてあげるから、他の病院を探しましょう。」と言ってくださいました。先生のこの言葉に当時の自分がどれほど救われたことか・・・。

かかりつけのお医者さんは、普段からその患者さんを診察しているため、他のどの医師よりもその患者さんの身体の状態について詳しいと思います。私が、かかりつけ医の先生に相談したのは、専門医としての意見が欲しかったのではなく、医療知識のない自分では判断のつかない事柄について、私の持病についても理解してくれている医師の立場からのアドバイスが欲しかっただけなのです。

精神的にダメージを受けるくらいならお医者さんを代えるのもアリかも・・・

なんていうか、「代える」っていう表現がよろしくないですよね。お医者さんだって人間ですし部品や商品じゃありませんから・・・。

しかし、実際に私を受け持った担当医の先生は「症例にはとても興味がある。でも、患者には全く興味がない。」っといった感じの方で診察を受けるごとに、彼の態度や言葉遣いから診察を受けるという行為自体がストレスになっていました。

ひょっとしたら、本人にはそのようなつもりは無かったのかもしれません。ですが、個人的な印象ではありますが、検査や治療の過程において患者の気持ちが蔑ろにされていると感じることが多々ありました。

また、診察を受けていても治療を進めていくうえで何かしらの意思決定を行う際には、逐一目上の医師に確認をとりに行くために席を外すので、結局最後まで担当医を信頼することはできませんでした。

気を取り直して病院探しから

ともあれ、なんとか転院するための道筋はつけたものの、再び病院探しからやり直しということで振り出しに戻ってしまいました。

しかし、転院先の病院に関しては、あらかじめ県内で消化管内科のなかでもIBD(炎症性腸疾患)を専門的に診てもらえる科を設けている病院を探してあったのでそれほど迷うことはありませんでした。(迷わないというよりは、そもそも選択肢がそれほど多くはありませんでしたww)

また、かかりつけのクリニックが転院先の病院と医療連携を組んでいることもあって、予約もスムーズにとることができ大変助かりました。

最近の大きな病院には地域連携室という部署があり、周辺地域のクリニックなどと連携をとっていて精密検査や診察の予約などはこの地域連携室を通してとるといったスタイルをとっている所が多いようですね。

担当医に転院の意思を伝える

転院すると決めたのは良いのですが、いざその旨を担当医の先生に伝えるとなると何とも気が重いですよねぇ。またいつどんな形で再びこの先生のお世話になるかもわからないし、やはり筋だけは通しておかなければなりません。

かかりつけ医の先生も気を遣ってくれて「もし嫌だったら、僕の方から連絡してあげるから無理に行かなくてもいいんだよ。」と言ってくださったのですが、さすがにいい歳をして予約した診察をすっぽかすわけにもいかないので、次回の診察の際に直接担当医の先生に転院する旨を伝えることにしました。

後日、診察の際に思い切って転院の意思を伝えたところ、不機嫌になるかと思いきや意外にも担当医の先生はあっさりと了承してくれ、今までに受けた内視鏡検査や造影CT検査などの画像データをディスクにまとめて渡してくれました。(もちろん、有料ですけどねww)

転院先での初診

さて、希望通りに転院できたものの、必ずしも転院先の先生との相性が良いとは限らないし、また合わないからといってそうそう何度も転院することはできませんよね( ̄▽ ̄;)

その点については、かかりつけ医の先生とも話をしたのですが、今回は診療科も医師の先生についても自分なりに調べたうえで選択したことなので、次はどのような先生にあたってもとにかくまずは治療を前に進めるを優先に考えることに決めて初診へと臨むことにしました。

とはいえ、やはり新しい先生の診察を受けることになった初日には「また同じような先生だったらどうしよう・・・。」という不安でとても緊張していました。・・・が、そんな不安とは裏腹に応対してくださった先生は拍子抜けするほど温厚で落ち着いた方でした。
持参した健診結果や検査の画像データに目を通し一通りの問診を済ませたあと、じっくりと時間をかけて触診をして腸の音を聞き、再び問診をしながら現在の病状を整理してく・・・。

こんなことを言って本当に申し訳ないとは思いますが、大袈裟な話ではなく「同じ病気を診てもらうのに医師が代わるだけでこれほどまでに対応が変わるものなのかぁ・・・( ´゚д゚`)」というくらいの衝撃を受けたほどです。

診察の結果

さて、診察の中では「とりあえず、なんとか先にカルチノイドの方を処置してもらいたい」といった自分の希望を伝えてみたのですが、以前の担当医と同じように却下されると思って半ば諦めていたところ、「じゃあ、さっさと切っちゃいましょうか。いつにします?nobiinuさんの都合の良い日でいいですよ?」とあっさりとOK。

しかし、内視鏡を使った手術ではあるものの、数日間の入院が必要になるということでした。そこで、先生と話し合った結果、カルチノイドの切除とクローン病の精密検査を別々におこなっていると期間もかかってしまうし何度も入院しなければならなくなってしまうので、どうせなら2週間ほど入院してその期間に両方ともまとめて済ませてしまおうということになりました。

残念ながら、入院中の検査や手術についてはまた別な医師が担当することになるのだそうですが、それでも、診察が終わり今まで不安に思っていたことも話すことができて、何よりも治療が前へと進む目途がついたことで、なんだか少しだけ目の前が拓けたような気がしました。

結果オーライ

ずいぶんと遠回りをしてしまいましたが、このあと転院先の病院に入院することになりやっとカルチノイドの治療に取り掛かる目処をつけることができました。結局は、どのような先生にあたるかは運次第といった部分が大きいのでしょうが、今回は結果オーライといった感じでしょうか(´∀`;)

病気を抱える患者さんは、ただでさえ持病の症状や将来の先行きが不安でストレスを抱えているのに、診察を受けるたびに病気とは別な要因で精神的なダメージを受けていてはわざわざ病院に通っている意味がありませんよね。

病気の悩みは、ついつい自分だけで抱え込みがちになってしまうものですが、家族や友人、かかりつけのお医者様など日頃から信頼して相談できる相手を探しておくのも大切なのではないかと、とても考えさせられる出来事でした。

それでは、最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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